友人にお勧めされて読みました。
首都崩壊
エンターテインメント作品を期待して読むと評価は厳しくなるとおもいます。
首都が崩壊する様をシミュレートしたパニック物では無いですし、ストーリーに起伏があったり、M8のようにキャラクター達にドラマがあるわけでは無いからです。
そういった小説を期待して読むと評価は星1か2あたりになるのも肯けます。
この本は首都を移転しなければならない必要性、世界の中での日本のポジション、首都移転を実務として行う官僚達の考え方、実務プロセスを淡々と描いた物語です。
タイトルの『首都崩壊』は内容を反映していません。正しいタイトルは『首都移転計画』だと思います。
血湧き肉躍るようなワクワクドキドキはこの小説にありません。
しかし、小説としてつまらないかというと、そういうことも無いです。
作者の日本の将来、防災への考え方が反映された話なので、そこが楽しめれば決して悪い小説ではないと思います。
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